第21回「社会・意識調査データベース」ワークショップの開催
札幌学院大学「社会・意識調査データベース」(SORD)作成プロジェクトでは、社会・意識調査に関するデータセット情報の収録・公開を行う一方、北海道という地域に根ざした地域研究や、寄託いただいたデータセットの再解釈作業を展開しています。とりわけ現在は、平成21年度までに、故・布施鉄治教授のグループが残した「夕張調査」の調査票等に関する資料集成を作成する準備を進めています。
その夕張が苦境に立っていることは報道を通じて知られていますが、SORDとしては、この「布施データセット」を介して夕張再生のお役に立てることはないかと模索した結果、今年度は遠く南ウェールズの旧産炭地・スウォンジー大学から、研究者とアーカイブ関係者、合計3名をお呼びすることができました。南ウェールズは山がちで孤立した地形、基幹産業の炭鉱を1980年代に国策で失った経緯など、北海道の旧産炭地と似た点が多く、しかしその中で、生涯学習や産業遺産保存を通じた再生のモデルを作ってきました。アーカイブ学にとっても、夕張はじめ旧産炭地の再生にとっても、貴重な機会になると期待されます。皆様、ふるってご来場下さい。なお、講演は英語ですが通訳がつきます。
南ウェールズと北海道の旧産炭地再生に関するワークショップ
The workshop to share the experiences of South Wales and Hokkaido coalfields’ regeneration
日時:2008年3月6日(木)10:00~14:00
場所:札幌学院大学G館5階特別会議室
〒069‐8555 江別市文京台11番地(℡:011‐386‐8111)
案内図:札幌学院大学ホームページ(http://www.sgu.ac.jp/)
(プログラム)
10:05~10:45 南ウェールズ産炭地、その歴史と再生
クリス・ウィリアムズ(スウォンジー大学教授)
The South Wales coalfield: history and regeneration
/Chris Williams
10:45~11:25 南ウェールズ産炭地と生涯学習
シャーン・ウィリアムズ(スウォンジー大学炭鉱図書館長)
The South Wales Coalfield and Lifelong Learning
/Sian Williams
11:25~12:05 南ウェールズ産炭地資料の管理と利用の促進戦略
エリザベス・ベネット
(スウォンジー大学南ウェールズ炭鉱アーカイブ主任アーキビスト)
Management of South Wales coalfield collection and
strategies to promote its usage
/Elisabeth Bennett
休憩5分
12:10~13:30 布施教授資料再構築のためのSGUアーカイブ活動の紹介
齊藤康則(日本学術振興会特別研究員・東京大学)
A brief introduction to SGU Archive’s activity to reinvent
Professor Fuse collection
12:30~13:30 討論
コメント:吉岡宏高(札幌国際大学観光学部観光学科准教授・NPO法人炭鉱の記憶推進事業団理事長)
青木隆夫(NPO法人炭鉱の記憶推進事業団副理事長・元夕張市夕張石炭の歴史村石炭博物館館長)
新藤 慶 (新見公立短期大学幼児教育学科講師)
13:30~14:00 昼食(関係者のみ)
主催:札幌学院大学社会情報学部「社会・意識調査データベース」作成プロジェクト
連絡先:札幌学院大学社会情報学部 大國充彦 011-386-8111(内線5124)