日本とウェールズにおける炭鉱の記憶
早稲田ワークショップ2010
2010年7月10日~11日 早稲田大学戸山キャンパス
主催:産炭地研究会(JAFCOF)、早稲田大学ライフコースアーカイブ研究所
後援:早稲田大学文学学術院120周年記念事業、2010年度国際的ワークショップ等開催助成費
産炭地研究会(JAFCOF)では、2009年からSwansea大学(Wales)と共同して石炭産業に関する国際比較研究を実施しています。2009年夏には空知・Walesでシンポジウムを開催しました。ひきつづき2010年夏に早稲田大学でシンポジウムとワークショップを開催いたします。関心のある方々のご参加をお待ちしています。
シンポジウム(早稲田社会学会大会シンポジウム)
「旧産炭地の現在 -常磐・空知・ウェールズの比較から-」
日本では、かつて戦後復興を支えた石炭産業は、平成8年に太平洋炭鉱、長崎池島炭鉱の閉山とともに静かにその役割を終えた。石炭産業は労働力を必要とし、産炭地の多くは石炭の街として発展を遂げてきた。現在、そうした旧産炭地の多くが、人口の減少や高い失業率、生活不安に苦しんでいる現状が伝えられている。また、石炭産業の歴史は、強制労働・事故の記憶などとともに負のイメージで語られることも多い。一方で、近年、近代産業遺産の価値が見直されると同時に、炭鉱の記憶をもとにコミュニティの再生をはかろうという動きが、国内でも現れ始めている。石炭産業はすでに終焉を迎えたが、その産業の特質や産炭地の抱える課題を掘り起こすことの、社会学的な意義は大きい。本シンポジウムでは、旧産炭地の歴史・現状そして未来を、異なる地域の炭鉱研究者の視点からとられることにしたい。ウェールズの石炭産業と労働運動について歴史学の立場から研究を行ってきたChris Williams先生、常磐炭砿の閉山離職者の追跡調査を行ってきた嶋﨑尚子先生(早稲田大学)、北海道の空知地域にて、炭鉱遺産による街づくりを推進している吉岡宏高先生にご報告いただき。旧産炭地の地域や企業による多様性をふまえて、石炭産業が地域に残した共通の遺産と諸問題について考えることとしたい。
- 日時:2010年7月10日(土曜) 13:30-16:30
- 場所:早稲田大学戸山キャンパス 451教室(34号館)
- 打ち合わせ:当日 11:00~ 早稲田大学大隈会館1階 楠亭
- 通訳:柴垣明子氏 日本語の逐次通訳
Chris Williams氏の報告:英語→日本語 逐次通訳
日本人報告:日本語で報告 英文原稿用意 日本語→英語 同時通訳
討議:英語→日本語 同時通訳 ならびに 日本語→英語 逐次通訳
司会: 中澤秀雄(中央大学)
報告者: Chris Williams(Swansea University)
嶋﨑尚子(早稲田大学)
「石炭産業の衰退と地域、労働者:常磐炭砿を事例にしたライフコース研究とその社会学的意義」
吉岡宏高(NPO炭鉱の記憶推進事業団・札幌国際大学)
討論者: 中村尚史(東京大学) 周藤真也(早稲田大学)
ワークショップ1(一般公開)
「日本とウェールズにおける社会教育と地域再生:旧産炭地の労働組合と女性たち」
“Knowledge is Power: Social Education and Regeneration in Japan and South Wales”
- 日時:2010年7月11日(日曜) 10:00-12:00
- 場所:早稲田大学戸山キャンパス 第二研究棟(39号館)5階第5会議室
- 通訳:柴垣明子氏 日本語の逐次通訳
Jane Elliott氏の報告:英語→日本語 逐次通訳
日本人報告:日本語で報告 英文原稿用意 同時通訳
討議:英語→日本語 同時通訳 ならびに 日本語→英語 逐次通訳
Sunday 11th July
10:00 Opening, Naoko Shimazaki (Waseda University)
10:10 Professor Jane Elliott (Swansea University)
※Professor Colin Trotman (Swansea University), paper のみ提出
→日本語訳して配布
10:40 冨永貴公(日本学術振興会)
「社会教育研究は三池主婦たちの活動の意義をどのように引き受けるのか」
‘How could we regenerate the memories of housewives in Miike?
: Toward the study of education for the adult originated from learners’ life experiences’
11:10 Panel discussion: ‘Social education and regeneration in South Wales and Japan’
- Keiko Hirakawa (Meiji University)
平川景子氏(明治大学文学部准教授:社会教育史・成人女性の学習) - Elisabeth Bennett (Swansea University)
- Sian Williams (Swansea University)
- Makoto Nishikido (Housei University)
12:00 Closing comments (leader: Naoko Shimazaki)
ワークショップ2(JAFCOFメンバー)
JAFCOFとWalesチームとのワークショップ